自家消費の例:PPA (第三者所有モデル)

自家消費の例:PPA(第三者所有モデル)

PPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)とは、設備設置事業者が施設に太陽光発電設備を設置し、施設側は発電した電気を購入する契約方式のことです。「屋根貸し自家消費型モデル」や「第三者所有モデル」とも呼ばれ、施設側は設備を所有しないため、設備投資や維持管理に係る負担を軽減しながら、再エネ電力の自家消費が実現できます。

オンサイト型PPA(横浜市)

横浜市は、「Zero Carbon Yokohama」の達成に向けて、自らの率先行動として再生可能エネルギーの地産地消を進めている。その一環として、建替予定が無く、太陽光発電設備及び蓄電池が無い65の市内小中学校を候補校として、公募型プロポーザル方式により PPA 事業の実施事業者を選定し、東京ガスに決定した。発電電力は小中学校で自家消費するとともに余剰分を蓄電池に充電し、夜間や雨天時に利用することで、1校あたり約2割のCO2削減、全体で年間1,700トンのCO2削減を見込んでいる。

※横浜市(令和2年12月11日記者発表資料)「市有施設への再生可能エネルギー等導入事業の実施事業者を公募型プロポーザルで選定します

オフサイト型コーポレートPPA

オフサイトでのPPAは自己託送制度を利用して実現できる。自己託送制度では、発電所の所有者と需要家の間で「密接な関係」が認められる必要があるため、自社またはグループ会社の所有する施設や土地で発電設備を設置でき、別地点の需要施設でその電力を使用したい場合の手段となる。また計画値同時同量が求められるため、発電量・需要量の予測が必要となり、実績値との間で不足があれば、一般送配電事業者に補填してもらった電力量の料金(インバランス料金)を支払う。左の横浜市の事例では、オンサイトの余剰分を他施設へ自己託送し地産地消率を上げる全国初の試みを実施予定。

※資源エネルギー庁「再エネ導入拡大に向けた事業環境整備について」